2020年2月12日(水曜日)。5年ほど前にShareCG.comからダウンロードして、何度か"POV-Ray"に取り込んで使っている3Dモデリングデータ"Snowy Pine"を、"Metasequoia"を使って加工してみました。
ダウンロードページのキャプチャ画面。
"Snowy Pine"という名前の通り、雪のついたマツ科の常緑樹のモデリングデータなのですが、これにもっとしっかり雪を積もらせたいのです。
先日、"Metasequoia"のヘルプをあちこち覗いていて、「ボクせロイド」という機能を見つけました。これを使って、枝の上にふんわりと載った雪のデータを作れるのではないかと思い、試行錯誤してみました。そして、ほぼ希望していた雰囲気の雪が出来たように思います。
次のような手順です。
まず、"Snowy Pine"のデータを、"PoseRay"で読み込みます。
その最初のプレビュー画面。
これを幹・枝の部分と、葉の部分に分けます。欲しいのは葉の部分です。
Groupsタブを開いてみると、上手い具合に幹・枝部分と葉の部分が別れていました。
幹枝部分のプレビュー画面。
葉の部分のプレビュー画面。
この葉(針葉)の部分だけをobjフォーマットで保存しました。
このデータを、"Metasequoia"で加工して、葉の上に載った雪を作成しようというわけです。
"Metasequoia"でこの葉のデータを読み込みます。
"Metasequoia"のメニューから「ボクセイロイド」を選択。
次のボクせロイド用ウィンドウが開きます。
ここで気が付きましたが、幹・枝と葉を事前に分離する必要は無く、ここでボクせロイドの対象オブジェクトが選択できるのでした。
Needle(針葉)だけなので、「OK」をクリック。次の画面に変わります。
上部の「拡張/収縮」のパラメータは、幅=2、近傍=6で「拡張」をクリック。次の画面に。
下のパラメータ、変換方法=三角形で再編成、削減率(%)=10.0、で「プレビュー」クリック。
この過程を何度か繰り返して、この辺りで良かろうと、「出力」クリック。
この「出力」で、"Metasequoia"の編集画面に、「ボクせロイド」加工後のデータが表示されます。
三角形で構成した面が荒くて少し角々して見えるので、丸くするために、「Catmull-Clark曲面」を適用。
これを、objフォーマットで雪のデータとして保存。
この雪のデータを、"PoseRay"で元の"Snowy Pine"データとマージします。
雪の部分が、枝の上に載った感じになるように、僅かに上(Y軸)プラス方向へ移動。
その最終プレビュー画面。
これを"POV-Ray"へエクスポート、"POV-Ray v3.7"でレンダリング。
その画像。
上の画像をクリックすると大サイズ(1600*1200)画像を表示
このエクスポートされた"POV-Ray"シーンファイルを元に、"POV-Ray"での1unitが1mになるようにスケール合わせを行いました。
その画像。
ここでのグリッドは、1unit=1mです。
このスケール合わせ後の"POV-Ray"シーンファイルをincludeファイル化して、プライベートな"POV-Ray"オブジェクトライブラリに保存しました。これで、この新しい"Snowy Pine"を、"POV-Ray"の部品としていつでもシーンに組み込む事が出来るようになりました。
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