平凡社
『日本大地図』の通販コマーシャルをテレビで見ました。西田敏行が演じているものです。昨日、その通販のコマーシャル冊子が、新聞の折り込み広告に入っていました。表紙・裏表紙も入れれば16ページにもなるA4版のフルカラー冊子です。
そのカラー図版や写真を見ていて、
「これって、ほとんどGoogle Earth 日本語版で出来ることばかりじゃないか。」と思ってしまいました。
平凡社『日本大地図』は、上巻(A3変形版144ページ)、下巻(A3変形版216ページ)、総索引(A4版244ページ)からなるものらしいです。実際の書籍を見た訳ではありませんから、以下の感想は、あくまで通販のコマーシャル冊子を見てのものです。
《 パノラマ地図 》
平凡社『日本大地図』でのサンプルとして、都心から見た富士山の姿が載せられています。東京上空から俯瞰した姿ですが、かなりデフォルメされて高く描画されています。
同じことを、Google Earth で行えば、地形図の情報と衛星写真に基づいて、ほぼ正確に描画されます。例えば、次のような具合です。
画像をクリックすると大画像を表示
しかも、俯瞰する高さも、位置も、ディスプレイ画面をマウスでドラグするだけで自由に変更できます。視点が空を飛んで移動する感じです。しかも、その視点の移動する過程が、画面上でリアルタイムに変化します。
そして、各種のレイヤー情報を任意に選択して、画面に同時に重ねて表示できます。
パノラマ地図に関しては、Google Earth の圧勝です。
《 都市図 》
平凡社『日本大地図』では、都市部の高層ビルが詳細に立体感のあるイラストで地図上に重ねて描かれています。ただし平面の地図の上に、擬似的に立体感のあるビルを描いていますので違和感があります。
Google Earth では、レイヤーの
「建物の 3D 表示」を選択すれば、一戸建ての家屋までがその位置に立体的な形で描画されます(ただし、平面図上の形にそのまま高さを与えた立体ですが)。これを俯瞰して視点を移動させれば、ほぼ在りのままの姿で都市部の立体的な建物群を眺めることが出来ます。
Google Earth 日本語版では、ほぼ全国的に「建物の 3D 表示」が可能ですから、この都市図に関しても、Google Earth に軍配を上げます。
《 名所めぐり 》
Google Earth 日本語版の、レイヤー
「旅行と観光地」を選択すれば、地図上に示されたマークをクリックするだけで、「旅行と観光地」に関する吹き出しが現れ、詳細情報を持つサイトへジャンプすることも出来ます。
その他にも、Google Earth 日本語版なら、
「交通」「公園および娯楽施設」「飲食店」「宿泊」「ショッピングとサービス」など等のレイヤーを選択することで、航空写真に重ねて表示されます。
これらを総合すれば、紙ベースの『日本大地図』に比べ、日々更新され増殖してゆくデジタル情報に基づくGoogle Earth 日本語版が、圧倒的に優れていると思います。
紙の百科事典が、デジタル化された百科事典にその座を明け渡したのと同じことが、この『日本大地図』にも当て嵌まるような気がします。