2014年12月29日(月曜日)。3日前に届いたばかりのEPSON DIRECT Endeavor Pro8100(8コア16スレッド、メモリ32GB)への3DCG関係の各種ツールのインストールがほぼ終わり、POV-Ray v3.7 正式版の実行環境に関する各種設定なども前機種と同じになるようにセットし終えました。
そこで、"POV-Ray v3.7"でのレンダリング処理スピードを計測し、前の機種(EPSON DIRECT Endeavor Pro7000、6コア12スレッド、メモリ24GB)とのスピード比較を行ってみました。POV-Ray v3.7 のベータ版が提供されて以来、バージョンが上がる度に、またPCを新しくする度に、スピード比較の際に用いた自作のPOV-Rayシーンファイル(70feetケッチ)を、今回も使いました。
そのシーンファイルを
EPSON DIRECT Endeavor Pro8100(8コア16スレッド、メモリ32GB)にインストールしたPOV-Ray v3.7 正式版でレンダリングした結果がこれです。
今までの何回かのテストの時と同様、実際の出力サイズは 1280*960 ですが、ここに表示するために 560*420 に縮小しました。この画像については、以前の画像と眼で見た限りでは全く差を見つけることはできません。
ちなみに、前回のスピード計測ついての記事(2013年11月15日)はこれ、『
POV-Ray v3.7 正式版のレンダリング処理スピード | KOKAのつぶやき 』。
以下に、上の記事での処理時間比較を抜粋して掲載。
前2回のEPSON DIRECT Endeavor Pro7000、6コア12スレッド、メモリ24GB)での処理時間の比較は次の通りです。
--------------------------------------------------------------------------------------------------
前前回(2013年3月28日)
64bit版 POV-Ray v3.7 RC7 の "pvengine64.exe" での実行時間 : 6分 15秒(375秒)
--------------------------------------------------------------------------------------------------
前回(2013年11月15日)
64bit版 POV-Ray v3.7 正式版の "pvengine64.exe" での実行時間 : 5分 58秒(358秒)
--------------------------------------------------------------------------------------------------
そして、今回のEPSON DIRECT Endeavor Pro8100(8コア16スレッド、メモリ32GB)での処理時間の比較は次の通りです。
今回(2014年12月28日)
64bit版 POV-Ray v3.7 正式版の "pvengine64.exe" での実行時間 : 2分 51秒(171秒)
--------------------------------------------------------------------------------------------------
処理時間171秒の主要な内訳は、Parser Timeが1.997秒、Render timeが168.481秒です。
前回のEPSON DIRECT Endeavor Pro7000、6コア12スレッド、メモリ24GB)での処理時間は
5分58秒(358秒)で、今回のEPSON DIRECT Endeavor Pro8100(8コア16スレッド、メモリ32GB)での処理時間は
2分51秒(171秒)です。約47.8%の処理時間へと画期的に短縮されています。
その処理時間の大幅短縮には、次の2点が貢献していると思われます。
(1)12スレッドから18スレッドへと分散化が進んだこと。
(2)そして
Endeavor Pro7000のメモリ24GBは、DDR3-1066 SDRAMの4GB×6枚のトリプルチャネルでの転送速度(理論値)が25.6GB/秒であるにに対し、新しい
Endeavor Pro8100のメモリ32GBは、DDR4-2133 SDRAMの
8GB×4枚のクアッドチャネル動作での転送速度(理論値)が68.2GB/秒となっており、約2.66倍も高速になっています。
POV-Rayのシーンを構成するプリミティブの種類によって、負荷の掛かり方が違ってくるので、一律に上記の2点の効果が現れるとは限りませんが、それでも殆どのシーンでかなりの高速化が期待できます。