2016年3月30日(水曜日)。昨日、
DMI-3d.netから入手した自動車の3Dモデリングデータ"BMW 6 Convertible"を、"PoseRay"でデータ変換し"POV-Ray"でレンダリングしました。
その出来上がりの画像。
上の画像をクリックすると大サイズ(1600*1200)画像を表示
そこそこの精度で出来の良い画像です。
その作業の経過は次のとおりです。
最近、自動車の3Dモデリングデータ専門のサイト
DMI-3d.netでは新しいデータの公開がないので、古いデータの中にめぼしい物がないかどうか探していました。たまたまBMWのデータを検索していたら"BMW 6 Convertible"を見つけました。これは扱ったことのない車種です。早速ダウンロードすることにしました。
データをダウンロードしたDMI-3D.netのページのキャプチャ画像。
右下の画像がそれです。この表示によると、3Dデータのフォーマットはmaxとobjの2種類で、上部にAnimiumのサイトへのリンクがあって、ダウンロードのリンク先もAnimiumのURLになっています。DMI-3d.netを経由してAnimium.comのデータをダウンロードすることになっているようです。
ダウンロードリンクをクリックしたら、予想通りAnimium.comの"BMW 6 Convertible"をダウンロードするページが開きました。
その画面のキャプチャ画像。
しかし、この画面での案内では、データフォーマットはmaxのみ記されていて、objデータに関しては触れられていません。
ちょっと心配でしたが、ダウンロードしてみました。
ダウンロードファイル名は"BMW6Convertible.rar"で、ファイルサイズは12.6MB。アンパックしたところ、3Dデータにはmaxの他にobjも含まれていて一安心。objフォーマットデータのサイズは45.0MBとかなりの大きさです。ハイレゾな画像が期待できます。
早速そのobjフォーマットデータを"PoseRay"で読み込みました。
最初のプレビュー画面。
右側のシート部分やホイールの金属部分などの一部に真っ黒に塗りつぶされたように見える部分があって少し変です。
これは前回"BMW 502"の最初のプレビュー画面でもあったことですが、その部分の法線のデータに"PoseRay"との不整合があるようです。このような時には、"PoseRay"の"Groups"タブ内の機能の一つ"Recalculate normals"を使うと解決することが多いです。
今回もこれで次のようになりました。
読込時に3件のワーニングが在りました。
Material (_2___Default): POV-Ray cannot use bmw4fc3p.gif because it uses LZW compression.
Material (_2___Default): POV-Ray cannot use bmw4fc3p.gif because it is interlaced.
Material (_2___Default): POV-Ray cannot use bmw4fc3p.gif because it is interlaced.
これは"bmw4fc3p.gif"を画像レタッチソフトでjpgフォーマットに変換しマッピング指定のファイルを"bmw4fc3p.jpg"に入れ替えて解決。
"PoseRay"で画像をグルッと回して点検すると、タイヤの部分に不具合を見つけました。
タイヤのサイドウォールには適切なマッピングがされているのですが、トレッドの部分の色の指定が明るいグレーではサイド部分との釣り合いが取れません。
同梱されているテクスチャ画像データを探したら、タイヤ用の画像ファイルが含まれていました。
4輪共に同じ不具合があるので、左前の1輪だけデータを切り出してobjフォーマット化し、その1輪のみのデータを完成させた上で、"PoseRay"のマージ読込でこれを追加して4輪を入れ替えることにしました。
"PoseRay"で1輪だけ切り出し、それにマッピングを施して完成した車輪。
4輪ともにこれに入れ替えました。
このモデリングではライセンスプレートが付属していませんので、いつもの様に手持ちのライセンスプレートのobjデータを使うことにします。
ライセンスナンバーはWEBで見つけた次の画像ファイルをマッピングします。
"PoseRay"でこれらの修正追加の作業を終え、表示位置・表示サイズを調整した最終のプレビュー画面。
これを、"PoseRay"で"POV-Ray"へエクスポートしレンダリングしたのが、先頭で掲げた画像です。
最後に、エクスポートされた"POV-Ray"のシーンファイルを元に、"POV-Ray"での1unitが1mになるようにスケール合わせをしました。
ここでのグリッドは、0.5unit=0.5mです。
このスケール合わせ後の"POV-Ray"シーンファイルをincludeファイル化して、プライベートな"POV-Ray"オブジェクトライブラリに保存しました。
これでこの"BMW 6 Convertible"を"POV-Ray"の部品として何時でもシーンに組み込むことが出来るようになりました。